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マイナス水素くん 



マイナス水素イオンの亜急性経口投与による
マウス脳内過酸化脂質生成に対する効果についての研究報告書

東北公益文科大学大学院
高橋 知子 ・ 松平 緑

2005年9月6日

1.はじめに


 近年、フリーラジカル・活性酸素が老化やガン、認知症などに関与していることが明らかになりつつある。
また、生体内で生成された活性酸素・フリーラジカルは脂質、核酸、酵素、蛋白質などと反応し、それらを酸化変性させる。
特に全ての細胞膜に局在する高度不飽和脂肪酸は活性酸素・フリーラジカルにより容易に攻撃され、その結果、脂質過酸化連鎖反応を介して毒性の強い過酸化脂質が生成される。
この過酸化脂質の蓄積が活性酸素・フリーラジカルによる生体膜障害の一因になると考えられている1)
これらフリーラジカル・活性酸素の関与する疾病の予防には抗酸化物の摂取が有効であると考えられ、現在様々な研究が進められている。
 先に我々はマイナス水素イオンが1,1-diphenyl-2-picrylhydrazyl(DPPH)ラジカルを消去することを見出した。
 今回は経口摂取により体内に入ったマイナス水素イオンが、血液脳関門を通り脳内へと移行しているかを調べるために過酸化脂質の指標であるマロッジアルデハイド(MDA : malondialdehyde)について分析を行った。

2.実験方法


2-1.実験動物

 実験には8週齢、33〜42gの雄性Std:ddY (日本エスエルシー株式会社、静岡県浜松市)を用いた。
マウスは購入後、1週間当実験室にて飼育し実験に使用した。飼育環境は温度を23℃、湿度を55%、7時から19時まで明期、19時から翌7時までを暗期とした12時間サイクルとした。試料はマウス・ラット・ハムスター飼育繁殖固形試料(日本クレア株式会社、東京都)を用いた。

2-2.実験材料

 マイナス水素イオンは株式会社創造的生物工学研究所(宮城県仙台市)より供与されたDr.ZP-Oアクティブハイドライドを7.2mg/40g/dayとなるように調整し1日3回(6:30、12:30、19:30)ゾンデにて経口投与した。
 グループは以下の様に分け、それぞれゾンデにて1週間強制経口投与した。

表1.用いたマウスのグループ分け

 グループ  No.1 No.2 
 投与  水 マイナス水素イオン 
 数(匹)  13  13

2-3.過酸化脂質の生成方法

 マウスは頚椎を脱臼し大脳を摘出後、19倍量の5 mM リン酸緩衝液(pH 7.4)を加え磨砕した。
得られた磨砕液0.25 ml に50 mM リン酸緩衝液(pH 7.4)を1.25 ml加え、さらに0.01 mMの硫酸鉄(FeSO4)と0.1 mMのアスコルビン酸混合液0.5mlを加えた。
その後、37℃で30分インキュベーションし、遠心(3,000g,15分、4℃)した。

2-4.過酸化脂質の測定

 過酸化脂質の指標としてマロンジアルデヒド(MDA)量を測定した。
測定には過酸化脂質測定キットBIOXYTECH LPO-586 (Oxis Internaional, Inc.USA)を用いた。
 2-3.にて遠心して得られた上清200μlにR1(アセトニトリルに溶解したN-メチルー2−フェニリンドールとメタノールに溶解した鉄イオンの混合溶液)650μlを加え撹拌した。それに12Nの塩酸150μIを加え、45℃で60分インキュベーションした。
その後、遠心(15,000g、10分、4℃)し上清を分光光度計にて586 nmで測定した。

3.結果及び考察


3-1.体重の推移

 体重は毎日測定した。
水投与群、マイナス水素イオン投与群ともに投与開始直後に体重の減少が見られたが、後半より体重の増加が見られた(図1)。

図1.水投与群、マイナス水素イオン投与群の体重の変化
(各値は13匹の平均を示す)

3-2.マロンジアルデヒドの値
 水投与群とマイナス水素イオン投与群においては、大脳のマロンジアルデヒ
ドの値に有意差な減少が見られた(図2)。

図2.水投与群、マイナス水素イオン投与群のMDA量
 (それぞれの値は12〜13匹の平均±標準偏差を示す)

3-3. 考察
 水投与群と比較しマイナス水素イオン投与群において、MDA量の生成が有意に抑えられていた。これは予め与えていたマイナス水素イオンの成分が血液脳関門を通り脳内に取り込まれた結果、鉄イオンとアスコルビン酸により発生する活性酸素・フリーラジカルを消去し過酸化脂質の生成を抑えたと考えられる。
 この結果によリマイナス水素イオンが活性酸素・フリーラジカルが関与した脳疾患を予防する可能性が示唆された。

4.参考文献
1)吉川敏一、フリーラジカルの医学、p35-36、診断治療社、1997

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